9月26日金曜日に福岡県中小企業診
断士協会主催の堀紘一氏の講演会に
参加しました。過去に同氏の著作も何冊
か読んでましたので、機会があれば一度
講演を聴講したいと思っていましたので、
念願がかなった思いでした。
当日は同氏の友人である川島なお美さん
が死去されたので、思い出話も感銘を受
けました。
経済の話では、シャープを初めとした電機
メーカーはソニー、パナソニックを含めてサ
スン等に対抗するのは難しい。すなわち、
韓国等で代替できる仕事は日本では衰退す
るというところが気にかかりました。私も、最近
よく家電量販店を見て回るのですが、ソニー
の製品の配置が旧来の三洋電機の配置されて
いたところに類似していることに懸念を感じてい
ました。
また、日本の教育環境の劣悪さも強調されてい
ました。英語教育の貧弱さ、IT関連部門の大学
における研究レベルの低さ等です。地方におけ
る大学改革の必要性は重大です。
社会面では、地方在住の高卒程度の学歴の人
が年収400万円程度の生活を確保できる社会
の創出を提言されていました。これは、政治とも
関連しますが、成長政策により達成されるもの
なのか、所得の再分配により達成されるものな
のか、私には判断がつきませんが、これ以上の
格差の拡大は社会の安定性から容認できない
のではないかと考えます。
堀氏は経営コンサルの立場から、新規事業の
成功率は10パーセントと話していました。90
パーセントの失敗を覚悟できる人は少ないと
思うので、チャレンジをあまりに大きく主張する
のもいかがでしょうか。
ゼロ成長時代には、やはり所得の再分配を
重視した社会の安定化が必要ではないかと
感じました。