業務の関連で、宗像市の不動産動向を調べています。
市役所や不動産業者を中心にヒアリングをしてみまし
た。
宗像市は福岡市と北九州市のほぼ中間に位置する
ことから、1960年代以降は大規模住宅団地の開発
が進み、日の里団地など著名なベッドタウンを中心
として発展してきました。現在も市内では、広陵台
や自由が丘南、大井南等の住宅団地の分譲が続いて
います。私としては、宗像市は依然として発展傾向
にあると考えていましたが、近年は世帯数は増加
しているものの、人口は横這いとなっており、少し
イメージと異なることに気づきました。
宗像市にも確実に高齢化の波が押し寄せています。
日の里地区や自由が丘地区の開発から30年から
40年たち、65才以上の住民が30%近くに達している
のです。一部には50%に達している街もあります。
かつての住宅地は丘陵地を開発したものが多く、
道路の傾斜や道路との高低差が大きい敷地も多く
ありますが、高齢者にとっては負担の大きいものとなっ
ています。
また、現在開発が進んでいる住宅団地も生活利便性
の高い団地もある一方、最寄り駅までバス便に依存
するだけでなく、小学校まで3km以上あるものもあり
ます。そういう、住宅団地は需要が弱く、大幅な値下げ
販売をしています。
近接する福津市や古賀市でも大型の住宅団地の
開発が進んでおり、地域間の競争も激化しています。
海や山の自然に恵まれているものの、人口減少社会
の進展のもとでは、楽観できない状況にあるようです。